【企画展】輝クロニクル第3期展 第1章のご案内
しばらく休館しておりました。久しぶりの企画展開催です。
輝クロニクル第3期展 第1章
会 期:2025年5月10日(土)~6月29日(日)※期間中 土日のみ開館 10:00~16:00
輝クロニクル第3期とは、54歳を目前にして早期退職した後からその生涯を閉じるまでの20年間です。
クロニクル第1期、第2期はそれぞれのテーマが示す通り、画家の目指す姿が凝縮されていましたが、この20年間は画業への取り組みに視点をあてると3つの章に分けられます。
第1章 テーマ「開放」1986年54歳~1993年61歳
手を広げると
広がる空気は軟らかく
風が吹き込んできた
これからは昼の光の中で絵が描けると喜びました。ヨーロッパスケッチ旅行を皮切りに、各地にスケッチに出かけました。第1期で得た絵を描く自由と次元の異なる自由を得た時代です。
家業である商店の店番を務めると言ったものの苦手な客商売は数回のレジ打ちで挫折し、以降絵を描くこと、スケッチと称して出かけること、そして畑仕事に精を出しました。そんな作家を周りは放っておくわけがありません。退職後すぐに上田女子短期大学の美術講師に就任し、地元美術愛好家グループで絵の先生を務め、新しい仲間と絵画グループを作りました。常に活動の軸は絵でした。その一方で、自治会活動に引っ張り出され、しまいには会長を務め、地域での居場所も確立しました。菅平に通いスキーを習得したのもこの頃です。
画家は子煩悩であることは恥だと言い、家庭を顧みるそぶりを他人に見られないようにしていましたが、孫ができるとその様子は変わります。いそいそと孫の世話をし、スケッチや釣りに連れて歩いたりしました。必然的にこの頃の作品のモチーフは孫です。今回展示する大作7点のうち3点は「母子」です。母子の睦み合いを通して家族というより「家庭」を見つめる作家の目が感じられます。
小品25点はヨーロッパ、風景、家族を中心に、退職後の第二の人生を模索しながら謳歌した様子をご紹介します。退職だ孫だと言いますが、作家は50代後半でした。身軽な体で跳躍するように各地を飛び回った「開放」感がお伝えできれば幸いです。
小品コーナーには、今回企画展準備中に発見した大作「片足上げて」と「雨ダ!」のエスキースも展示しております。どうぞご覧下さい。
今後の企画展(予定)
第2章 テーマ 「飛翔」(仮称)1994年62歳~1997年65歳 2025年7月26日~9月21日
第3章 テーマ 「一人」(仮称)1998年66歳~2005年73歳 2025年10月25日~12月14日
父と娘のヨーロッパスケッチ旅行展 ※ブログ掲載の旅行記完成後企画展開催予定




