父と娘のヨーロッパ貧乏スケッチ旅行記 27 パリ3日目 ノートルダム寺院を訪れる
1985年10月7日(月)晴れ
今日は近くにあるノートルダムに9時に行く予定なので、朝食前に宿の前の植え込みの風景をチョークで描いた。
昨日までの暖かさとうって変わって震えるような寒い朝になった。
朝食の後厚着で出た。
ノートルダム寺院はシテ島内で、宿は西端だが寺院は東側にある。剛健な建物で堂々たるものだ。ステンドグラスの礼拝堂が素晴らしい。
378段の石段を登った。
パリ市街地の光景もよく見え、スケッチできた。






その後ロダン美術館に行った。歩き疲れていて頭がボーッとしていたが、精力的なロダンの仕事を見た。地獄門の秀作を見た。これが第一の感激だ。また、碌山をこちらの頭の中に入れた見方もした。ゴッホの作品もあったのが不思議だった。彫刻でアカデミックなモノも多く、やや退屈する感もあった。
帰り、街のウインドウのぞいて歩いたのが楽しかった。
今日は日本人の多くに逢った。
【追記】
サグラダファミリアの石段を登って以来、どこでも塔に出くわすと登った。ノートルダム寺院でも同様。
有料で,北側の塔から中段まで登る。そこから先は南側の塔から登る。
昼食はサンドイッチを購入し、チュイルリー公園で食べた。
フランスパンに生ハムを挟んだサンドイッチが固いけど美味しい。
池の鯉と遊ぶ犬をしばし眺めた。
木の下でハープを弾く青年の帽子にチャリンと入れると、小さな声でmerci。



ロダン美術館は観光客に人気で、ルーブルや印象派美術館同様、たくさん日本人がいた。いきなり目の前に現れた「考える人」に圧倒され、裏から横からとじっくり見た。
庭に出ると花壇の中に先ほど見たものより小ぶりの「考える人」が転々と置かれていた。ありすぎ注意というくらいあり、どんどん感動が薄れていった。
帰路画廊通りでいくつかのギャラリーを覗いた。
どこかに「中村直人」の作品置いてあるかなと二人で探していると、店員が何を探しているのか、レクチャーしようかと話しかけてきたので、naondoはあるかと聞いたが、ないとのことだった。